忍が女に!?
ピピピピ・・・・
いつものように目覚ましがなり、忍は目覚ましを止めるために、手を伸ばした。が、いつもなら届くはずが届かない。
「あれ?」
しかたなく起き上がり、目覚ましを止める。
「な〜んか寝たりない・・・・」
とにかく起きよう、とベッドを降り、部屋を横切ろうとしたとき、部屋にある姿見に自分の姿が映った。
「・・・・・・」
一瞬、思考が停止する。
「・・・・うっわ------!!」
次の瞬間、忍の絶叫が響き渡った。
「で? 朝起きたら、女になってた、と?」
二葉のセリフに、忍はうなづく。
あの後、すぐに二葉たちに連絡し、今は桔梗の家に来ている。
「でもさ〜、忍、すっごい美人だよね〜、今」
そう、桔梗の言うとおり、今の忍はめちゃくちゃの美人。
腰までのクセのないストレ−トヘア、シャツのところからのぞく、胸の谷間。ただでさえ細いのに、ますます細くなった腰。しかも、本人はそのことに気づいていない。
はっきりいって、此処にいる男共にとっては蛇の生殺し状態。
なのに・・・・
「ねえ、どうしよ・・・・」
潤んだ瞳で見られては、かなり辛い。
「とにかく、忍。」
一樹が現状打破のために、ある提案をした。
「大学病院に知り合いがいるから、調べてもらおう」
「・・・はい」
不安そうな顔で見てくる忍に、全員が思う事はひとつ。
(頼むから、そんな瞳で見ないでくれ〜〜〜!!)
一樹の運転するディアブロで、大学病院へ。
検査をしている間に、桔梗と一樹で、忍の服を買いに行く。
そして、病院へ戻ると検査は終わり、結果が出ていた。
『異常ありませんよ』
医者の無情な一言に忍がショックを受ける。
そして、二葉に支えられながら、桔梗の家に帰り、買ってきた服に着替えると、話し合った。
幸いにも今は夏休み。忍は元に戻るまで、桔梗の家に泊まるということになった。
さてさて、原因不明で女になった忍ちゃん、これからどうなる?