川原寮学園祭 2
今日はおれたちの学園祭でやる出し物を決める日だ。
教室には、先輩&後輩関係なくいろんな人がいる。
そして壇上には、寮長の一樹さんとなぜか総寮監の芹沢さんもいる。
おれはこういうものには縁がないと思って、綺麗な一樹さんの顔ばかり見ていた。
一樹「・・ん?忍、なんか意見でもある?」
一樹さんばかり見ていた俺はびっくりした。
忍「あの・・・えっと・・・」
どうすればよいかとまどっていると、やさしく聞いてくれる。
一樹「学園祭の出し物なんだけど、みんなでできるものはないかな?」
忍「えっと・・劇だったら『ハムレット』とか『白雪姫』とかが配役もいっぱいあるし、
みんな知ってるから・・・でも男子校だから・・」
貴奨「それは心配ないだろう。昨年も第1寮が人魚姫をやっている。」
一樹「そうそう、人魚姫をやった高槻さんとってもきれいでしたね☆」
一樹さんの含み笑いに芹沢さんが表情をかたくした気がした。
貴奨「今は、今年の事だろう」
一樹「そうですね、じゃあ他に意見のある人いる?」
その後、しばらくしたけど結局意見が出なかったので、多数決が取られることになった。
そして、結果は『ハムレット』。
おれはこの第2寮には一樹さんをはじめとして桔梗もいるし、綺麗な人がいっぱいいるから配役にはこまらないかもと考えていた。(←誰がいるのかわからない杉麦です)
一樹「では、第2寮のだしのもは 『ロミオとジュリエット』で決定だね!
配役は・・・・いいだしっぺの忍に『ジュリエット』をやってもらおうかな!」
おれは思わず立ち上がった。
忍 「え〜!!そんなの む、無理です! 第一、桔梗や一樹さんの方が似合ってます!」
桔梗「おれより忍の方が似合ってるよ!それにおれは練習とかきらいだし」
忍「でも、それなら・・・・・・・」
貴奨「おれも賛成だな。池谷ならサボらず、責任感がある。」
一樹「忍、どうしても嫌?」
一樹さんが不安そうにみつめてくる。
おれは、一樹さんのこの目に弱い・・・この目を見るとなんでもしたくなってしまう。
そして今回も・・・おれは真っ赤になりながら答えた。
忍「・・・おれでよけるば・・・・・」
一樹「よかった。じゃあ『ロミオ』はぼくがにやろう(微笑)!」
おれは驚いた。だって、まさか・・。
二葉になって言おう・・・。「二葉」っていうのはおれの「恋人」ってやつだ。
すごく嫉妬深くて、特に一樹さんとおれが一緒にいると不機嫌になる。
波乱の文化祭の予感〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜。