投稿(妄想)小説の部屋 Vol.3
※氷暉と共生前の設定です
その1 アシュレイの場合
ティアがいつものように遠見鏡で覗き見、もとい巡視していると、柢王と桂花の姿が映った。
食事時のようで、桂花が器を並べる端から、柢王ががつがつと箸をつけていく。それを呆れたように見つめる桂花。
「ふむ。どうやら何故こんなに食べるのに彼は太らないのだろうかと疑問に思っている様だな」
↑見てるだけでどうして解るのかは不明。きっと守天の能力♪
「確かに柢王も太らないが、アシュレイも昔っから人の二倍は食べているのに、どうしてあんなに細いんだろう? 代謝もよさそうだし、動き回ってもいる。だが、それだけであの量を消化できるとも思えない」
「・・・・・・」
「おなかの中に何か飼ってるんじゃないだろうか」
「・・・・・・」
ティアはしばらく黙って思案していたかと思えば、いきなり
「ああっ、アシュレイのおなかの中が見たいっっっっ」
と身悶えた。
「そうだ、睡眠薬で眠らせた後、手光を使いつつおなかを捌けばナントカなるだろうし、全部見た後で聖水で傷跡を消せばアシュレイには気づかれずに……ダメだ! 私はメスが使えないっっっっ」
とさらに苦悩する。
「どうしよう、実はアシュレイのおなかの中に可愛い女の子の餓鬼とかいたら! アシュレイは優しいから、泣きつかれたりしたら、俺に任せておけとか言って飼っちゃうんだ……」
いらいらうろうろしていると、アシュレイが窓から入ってきた。
「アシュレイ!」
遠見鏡情報で元帥会議があることは知っていたが、ここに寄ってくれるなんて♥
「ティアー、腹へったー。なんか食いもんないか?」
「あるよ! とりあえずこのお菓子でも食べてて。すぐに料理を頼むから!」
先ほど使い女が置いていった全く手の付けられていないケーキをさし出した。
逃げられないよう、沢山の料理を使い女に『至急で』と言いつけると、まじまじとケーキを食べるアシュレイのおなかに注目する。
「な、なんだよ。あ、へそ見るな!」
「うん、いつもどおり可愛いオヘソ……違う! 君、おなかになんか飼ってるんじゃない?」
「へ? それって、サナダムシとかそういうやつのことか? そういや、昔ケンベンでひっかかったような」
「やっぱりなんか飼ってるんだね!」
嫉妬丸出しでティアが食ってかかる。
「そんなん、わかんねえよ! いいじゃねえか、虫の一匹や二匹。だいたい、食ってるときにそんな話をするなー!」
使い女が現れ、次々と料理を運んできたため、一旦その話は中断となった。
――その頃、アシュレイのおなかの中では……
「美味しいねえ。斬」
「朱は、ラムザンケーキが好きだもんな」
肉団子を食べながら斬が答える。
天主塔―特に執務室では基本的に出番がないので(どうせ結界で出れない)、斬と朱がゆっくりと食事を楽しんでいた。
「あ、今度はオレンジ鳥だ」
「寄越せ」
「やだー。これ朱のー」
「後から来たくせに図々しいぞ」
「関係ないもん。斬の馬鹿ー」
バタバタと食料を巡って走り回る二人。(どんだけ広いんだ?)
――お腹の外では
「う…」
急にアシュレイが蹲る。
「どうしたの?アシュレイ」
「腹が痛え。腹ん中でなんかが暴れてるような……」
きらん◇とティアの目が光る。
「食べすぎかな。ちょうどいいから臨床検査用被検査物を確保しておこう」
「は?」
「白鳥のおまるを用意するね」
「はあ〜?」
ティアが何を言ってるんだかさっぱり理解はできないが、尋常ではない瞳の輝きに怖気を感じたアシュレイは、にじり足で窓際へ向かう。
守天がどんな力を使おうと、アウスレーゼの布があれば……ない!
「これのこと探してる?」
いつの間にか紫の布はティアの手の中に在った。アシュレイの顔からサーッと血の気が引く。
ティアは鷲尾香には敵わないまでも脱がせるのが上手い。ちょうちょ結びが苦手なアシュレイが穿いた固結びの下着以外は。
「君のためだから」
親切そうな台詞はお為ごかしで、絶対にアシュレイのためなんかじゃないのは、ぎらぎらとした目を見れば明白。
アシュレイはティアの目力に自我を失いそうになりながら、
(なんで今日に限って桂花が来て無いんだー! いや、魔族野郎なんかいなくていい。柢王! 親友なら助けに来い!)
と一生懸命祈っていた。
ま、柢王が来たところで、『ワリイな、アシュレイ。たまにはティアの望み叶えてやれよ』と能天気な声で笑い飛ばされるだけなのだが……。
その2 柢王の場合
巍染のせいじゃないですか?
以上。
↑おざなり……。だって巍染って超美形のクセになんだかお品がなくて……
番外★考察 天界人の排泄について
@柢王が「小便」をした記述が有るので、「小」を排泄することは確実であろう(柢王のカラダが特殊で無い限り)
A「おなかをこわす」という記述もあるので、泄瀉症状が発生する可能性が考えられる。
Bだが、アシュレイの内臓が溶けた時、腸の内容物の記載がない。
(つか、BLやファンタジーにそんな記載があったら、もはやジャンルが違うであろう…)
シュラムの毒によって内容物ごと溶けたとも考えられるが、排泄物は元々存在しない、即ち人間における胃の機能にて全て消化されてしまうとも考えられる。
また、老廃物は別の器官、もしくは液体化して汗などと一緒に排泄されれば、腸からの排泄機能は不要となる。
だいたい、氷暉が腸の内容物と同居してると考えるのもどうかと(ティアの味がわかるのは胃の位置ではないと思うしー)。
……ティアなら喜んで同居するかも……?
C以上により(よるか?)、天界人の排泄に関しては、人間と違うからだの構造の別機能にて行われていると考察いたします。
だから考察その1は有り得ないってことで(でも、ティアはやりたそうだなあ)。
おわり
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