投稿(妄想)小説の部屋

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No.482 (2003/01/17 03:02)投稿者:そよぎ

Q.

 テーブルの上に散乱するのは昨夜の名残り。
 琥珀の液体が僅かに残ったグラスと、ゲームの終わったカード達。
 テーブルの周りには弟とその恋人、従弟に親友。
 気心の知れた人達が眠りについている。

「……。」

 バラバラに散らばったカードを集めていた一樹の手がふっと止まった。
 指の先にはハートのQ。
 そして傍には1枚の小さなメモ。
 カサリと開けば、几帳面な忍の字が問いかけてくる。

 それはきっと、彼の優しさ。
 ずっと訊きたくて、それでも訊けずにいただろう事柄。

『返事はいりませんから。』
 忍の声を思い出し、一樹はメモをくしゃりと握った。

 ほんの数行の短いQ.
 ――…ねぇ、一樹さん。

   幸せは、求めすぎてはいけないなんて。
     誰が貴方に教えたの……?


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